狭いリビングダイニングを広く見せる、家具やインテリアのレイアウト 3つのコツ

部屋が狭い日本の住宅。よくある2LDKや3LDKの間取りのリビングダイニングは10畳~12畳くらいが多く、部屋が狭く感じます。

そんな狭い部屋で家具、インテリアのレイアウトに困ったという方は多いのではないでしょうか。もしかすると、今の部屋の家具、インテリアのレイアウトがリビングダイニングを狭く見せてしまっているかもしれません。

狭い部屋は少しでも広く見せたいもの。そこで今回は、狭いリビングダイニングでも広く見えるコツを3つご紹介します。

また、狭いリビングダイニングで活躍するソファダイニングも紹介しているので参考にしてみてくださいね。

視線のぬけを意識する

家具のレイアウトで視線の抜けをつくる

部屋の中で、一番視線の抜けるところといえば窓です。リビングダイニングの窓から見える風景で部屋を選ぶという方もいらっしゃいませんか?この視線をコントロールすることが部屋を広く見せるポイントになります。

遠近法の効果を利用する

遠近法の効果を活かすには、部屋の中で、入り口から窓を奥にして見たとき、入り口側から順に、背の高い家具から低い家具へと配置していきます。すると奥行感が出るため、狭い部屋が広く見える効果があります。

①の画像の部屋では、背の高い収納家具は入り口側に、TV台などの背の低い家具は奥の窓側に置いています。背の高い家具が見えないので、視線の先が広がります。

①背の高い家具が入り口側

逆に②の画像のように背の高い家具を窓側に置いてみると・・。部屋の奥側の壁が①の画像よりも手前にあるように見えませんか?部屋の手前に空間はできますが、遠近法の効果は出せなくなります。

どうしても窓の前に家具を置かなければいけない場合は、低い家具にして視線がぬけるように意識しましょう。

②背の高い家具が部屋の奥側

家具をまとめて床を広くみせる

次に、複数ある家具の奥行を揃えると、より部屋が広々と見えます。また、家具をバラバラに配置するのではなく、まとめて配置させます。家具の置いていないスペースをまとめて作り、床の面積を広くみせるのがコツです。

家具の配置がまとまっていない例
家具の配置がまとまっていない例

視線の抜けを感じる家具を選ぶ

家具選びでも、部屋の印象は変わります。視線の抜けがよい家具を選ぶと軽やかに見え、部屋を広く見せる効果があります。

脚の細いデザインの家具を選ぶ

流行りのアイアンなど、脚の細いデザインの家具は視線の抜けがよくなり、部屋を広くみせる効果があります。実は下の2枚のダイニングテーブルは下の図の方がサイズが大きいのですが、圧迫感を感じさせません。

幅130×奥行80㎝のテーブル
幅150×奥行80㎝の脚が細いテーブル

ロータイプのソファを選ぶ

部屋の主役ともいえるソファはロータイプを選ぶと広く見えます。背もたれの高さが75㎝以下を目安に選びましょう。ただし、くつろぎ度重視の方は背もたれが低いと物足りないこともあるので、よく考えて選びましょう。

高さが96㎝のソファ
高さが65㎝のロータイプソファ

ガラスなど透明感のある素材の家具を選ぶ

店舗などでもよく使われる、ガラス素材は、視線の抜けを感じさせます。家具ならガラス天板のダイニングテーブルやリビングテーブルがおすすめです。

機能付き家具を取り入れて家具の数を減らす

物が多くて収納家具を置かなければ収まらないという方には、収納付きのテーブルやソファなどを活用すると、家具の数を減らすことができ、広くみせられます。また、来客時にだけ広げられる伸縮タイプのテーブルは普段、広く使えるのでおすすめです。

色使いで工夫する

赤は、太陽や炎のイメージなど、あたたかく感じる方が多いのではないでしょうか。このように、色は、もつイメージによって特性があります。例えば、暑く感じる部屋を青色の心理効果で涼しく見せるなど色で感じ方が変わります。この色の特性をいかして狭い部屋を広く見せる方法をご紹介いたします。

床・壁・天井の色効果

まずは部屋の中で面積の大きい床・壁・天井の色について。黒やこげ茶などの暗い色は、狭く見え、逆に白やベージュなどの明るい色は、広く見えるという効果を活用します。下の画像のように、床・壁・天井の順に明るくなるよう色を決めていくと、天井が高く見えます。

天井に向かって明るい部屋
天井に向かって暗い部屋

ソファ・ラグ・カーテンの色効果

次に面積の大きいソファ・ラグ・カーテンの色。見比べて見ると、やはり明るい色を選んだ部屋が広々としています。

明るい部屋
暗い部屋

また、色には飛び出して見える膨張色と、へこんで見える後退色があります。一般に赤などの暖色系は膨張色、青などの寒色系は後退色と呼ばれています。この特性をいかして、遠くに見せたい壁に後退色を選ぶと部屋の奥行感が出て、広く見せることができます。

後退色
膨張色

また、カーテンは柄や形状、吊り方によっても広く見えるポイントがあるので参考にしてみてください。DIY好きの方は壁の塗装や壁紙の張り替えにチャレンジしてみるのもよいかもしれませんね。

本当に必要な家具だけを選ぶ

リビングにはソファ、ダイニングにはダイニングテーブルを。インテリアを選ぶとき、そんな方が多いと思います。ですが、ここは思い切って、どちらか一方にするという考え方も大事です。

自分の生活を思い起こしてみると、ダイニングテーブルがあるのに食事はいつもローテーブルで食べている。ということはありませんか?リビングダイニングが狭いからといって小さいソファを選んでしまい、実際はくつろげなかったということもありがちです。

8畳のリビングダイニングにダイニングテーブルを配置しないレイアウト

食事もリビングでという方に、ソファは大きめの190㎝幅、ローテーブルも120㎝幅と大き目をセレクト。狭くても本当に必要な家具を揃えたことで、お気に入りのソファでゆったりとくつろげるコーディネート例です。

8畳のリビングダイニングにソファダイニングを配置したレイアウト

ソファもダイニングテーブルもどちらも置きたいという方におすすめなのが、ソファダイニングです。

ダイニングテーブルのように腰を掛けて食事がとれるのに、ゆったりとくつろげる、欲張りなアイテムです。ソファダイニングのコーディネートは10畳くらいの狭いリビングダイニングにはおすすめですよ。

本当に必要な家具を選ぶのは、楽しいですよね。また、愛着をもって永く使うようにもなるのではないでしょうか。狭いリビングダイニングのレイアウトでお悩みの方は、どうしても欲しい!これは必要!という家具をランク付けして選んでみるとよいですね。

まとめ

狭いお部屋でも、ちょっとした視覚効果を合わせ技で利用することで、実際のサイズ以上にお部屋を広く見せることができますね!開放感のある素敵な部屋になるように、ぜひ工夫してみてくださいね。

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