物の整理が一通り終わって収納を作る際、せっかくならスッキリした印象にしたいと考える方も多いのではないでしょうか。動線やそこに収納したい物のサイズや量によって収納計画は変わってきますが、今回は「スッキリ見せる」という点にフォーカスしてお話していきます。
必要のないものを見極めて手放すという「整理」の段階をすっ飛ばして、持ちもの全てをスッキリ収納する!という技では無いので、整理が終わっていない方はそちらを優先してくださいね。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
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「ツラを合わせる」とは?
モノを並べたときに凸凹のないように、縦や横、手前のラインを揃えることを言います。建築や設計業界やデザイン業界、車業界などで使われている言葉です。人は整列したものを見ると、統一感と秩序を感じます。たくさんの物が置いてあるお店でも、商品がきちんと整列していることで整った印象を感じますよね。これを家の中で応用すると、スッキリした収納を作ることができます。
横のラインを合わせる
まず始めに試してみてほしいのが、横のラインを合わせること。方法は簡単で、同じ高さの収納用品を横並びに配置するだけです。ファイルボックスなど、家の中に同じ収納用品が点在しているようであれば、1箇所に集めて横に並べてみると統一感が出ます。無理に収納用品を増やすのは禁物ですが、同じものが3つ以上並んでいると、整列している感じが出やすいです。
横のラインは、この後紹介する縦や奥行きよりも視覚的に効果が高いと個人的には感じているので、特に目につきやすい高さの収納などに応用してみてください。
縦のラインを合わせる
収納スペースの形状や、収納したい物の形状によっては横のラインを揃えるのが難しい場合も。その場合は縦のラインを合わせるを試してみましょう。
見せる収納でもラインが揃っていることで余白とまとまりを感じ、スッキリ見せることができます。
手前のラインを合わせる
主に本や雑誌等の収納が雑然としている場合、奥行きのバラつきが原因で手前のラインが揃っていないケースが多いです。
手前のラインを合わせると、背表紙が整列して見えることでスッキリした印象になります。高さまで揃っているとよりきっちりした印象になりますが、難しい場合は背の順に並べるだけでもスッキリします。
合わせ過ぎにも注意が必要
ここまでツラを合わせるという視点をお伝えしましたが、あまり神経質にラインを合わせすぎるのにも注意が必要です。整列させることよりも、まずは動線や使いやすさ等を優先して考えることが第一です。
インテリアの視点では、プラスチック製のボックスを整列することで直線的なラインが強調されるため、良く言えばスッキリ、悪く言えば無機質で表情のないイメージになりがち。
ナチュラルな柔らかい印象が好きな方は、プラスチック製の収納はなるべくまとめたり隠す収納の中で使い、目につきやすい場所ではプラスチックを避ける工夫も。インテリア雑貨で曲線のものを選んだり、植物やお花を飾ることでもバランスを中和できます。
縦・横・手前のラインを意識するだけで、同じものを収納していてもすっきり見せることができるので、整理の次のステップとして、ぜひ意識してみてくださいね。