こんにちは。整理収納アドバイザー、ルームスタイリストプロの 岸上 のぞみ です。
3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人で暮らしています。
お片づけで得られる3つの効果
家を整えることで得られる効果は、3つあるといわれています。
1つ目は、探し物をしなくなったり、効率的に動けるようになったりすることで生まれる「時間の効果」。2つ目は、自分にとって必要なものや量を把握することでムダ遣いがなくなる、「経済の効果」。そして3つ目は、家が整うことによってイライラやストレスが減り、心が軽くなる「精神的な効果」です。
今回はわたしが日頃から「これがお片づけの本質」と実感している「精神的効果」について、もう少し掘り下げてお話していきます。
お片づけ上手は自分をよろこばせ上手
お片づけは単なる見た目や効率だけの話ではなく、自分が自分をどう扱うか。ということにつながります。それはすなわち、人生の幸福度に大きく関わると思うのです。
子どもとの暮らしに試行錯誤しながら、毎日仕事と家事でヘトヘトになりながら、「部屋が散らかっているのはダメ。」「片づけなきゃいけない。」「もっとがんばっている人もいるのに私はできていない。」と頭の中で自分を責めていませんか。
たとえば大切な友人がそう言っていたら、なんと声をかけますか?きっと「あなたは充分がんばっているよ。」と心から寄り添うことができるのではないでしょうか。まずはその言葉を自分自身にかけてあげてください。自分が大切に思えたら、その箱である家も大切にしたくなるものです。
- 何を使ったら自分がよろこぶのか。
- どんな空間にいたら自分がうれしいのか。
- どこに何があったら自分がラクなのか。
- どんな色が、どんな形が、どんな素材が、どんな匂いが、どんな音が、どんな味が好きなのか。
よく観察して、行動に移すことで少しずつ空間はつくられます。お片づけのテクニックより大事なのは、まず「自分で自分をよろこばせる。」という視点をもつこと。自分をよろこばせる研究家になりましょう。SNSで見る憧れの暮らしをしているあの人も、きっとコツコツ自分をよろこばせる選択をつづけた結果、その空間ができあがっているのです。
お片づけはマインドフルネス
ヨガや瞑想でよく登場するマインドフルネスとは、意識を「今」に向けることでストレス軽減や集中力が高まる効果があると言われていますが、お片づけにもそれと似た効果があると感じています。
モノと向き合うことは、自分の中にある過去への執着や未来への不安を手放し、「今」あなたがあなたのために身も心も安心安全な空間をつくってあげる。ということです。マインドフルネスに取り組むときは、まず第一歩としておうちの環境を整えるのもおすすめです。
部屋を整えて自律神経を整える
心身の健康に大きく影響する自律神経。人はリラックスした状態だと、副交感神経がはたらきます。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが大事なのですが、現代人は緊張やイライラの状態が多いことで交感神経が優位になりやすく、バランスを崩しやすいと言われています。
部屋を整え、リラックスできる空間をつくることは、心だけでなく身体のセルフケアにもつながっているのです。
「今」のあなたの笑顔が出発地点
不要なモノを手放して、心地良い空間をつくる。それは、自分を責めること(=他人を責めること)、自分の感覚を見て見ぬふりすることを手放して、あなたらしい心からの笑顔を増やすことと同じです。「今」のあなたの笑顔や穏やかな気持ちから広がるパワーは、未来のあなたや、周りの人をも笑顔にしてくれますよ。