こんにちは!整理収納アドバイザーのすぎたともみです。自分の家の片付けも大事ですが、親の住まいの片付けにお悩みも多くいらっしゃいます。高齢になった親のモノの片付けは、体力面でも気力面でもサポートが必要。ですが、いざ取り掛かろうと思っても、どう進めたらいいか分からず、立ち止まってしまう方がほとんどではないでしょうか。今回は実家の片付けを進めるときの手順を、4つのステップでご紹介します。
- すぎたともみ 整理収納アドバイザー
- 東京都在住。小学生の息子と夫と、夫の両親との二世帯住宅に住んでいます。
stand.fm(音声配信) ゆるっと暮らしをととのえたい♪
INSTAGRAM @t_home117
1. エリアを決めてモノを全部出す
まずは判断がしやすいモノから範囲を決めて全部出します。要不要の判断は思いのほかエネルギーを使う作業です。一気に大きなエリアに手を付けるのが不安な場合や、作業時間を多く取れない時は、小さなエリアに区切ってOK。例えばキッチン収納の整理をしたい時は「カトラリーだけ」「グラスだけ」「調味料だけ」といった具合に、カテゴリーごと進めるのがおすすめ。好きなモノ、趣味のモノ、思い入れのあるモノは判断しにくいので後にしましょう。食品などは期限があるので取り掛かりやすいアイテムです。
長い間モノの整理をしていないお家では、収納内にたくさんのモノが詰め込まれているケースがほとんど。特に吊戸棚や天袋など、高い位置の作業では無理な体勢になってしまうこともあるので、モノの出し入れや持ち運びなどの力作業は、子が担当するようにしましょう。
2. 一つ一つ手に取って、これから使いたいものだけ選んでもらう
ひとつひとつのアイテムを残すか手放すかの仕分け作業は、使っている本人に確認を取りながら進めましょう。この時、捨てるモノを探すのではなく、これからも使うモノを選ぶのがコツです。例えばクローゼットの整理では「捨てていい服はどれ?」ではなく「よく着ている服はどれ?」「これからも着たい服は?」といった声掛けで進めます。判断に迷っている時は「最後に着たのはいつ?」「どういう理由で迷っているの?」「どんな時に着る予定?」というように、その服の使用頻度や使うシーン、迷う理由を尋ねます。まだ使えるモノを手放すことに抵抗がある方も、話しているうちに「本当は手放したい」と思っていることや「無くても困らない」ことに気が付きます。
使っているモノを残してもなお量が多い時は、家族の人数に対してモノの量が適正かをみて、多いようなら量を減らしましょう。同じアイテムがあちこちに散らばっていることもあるので、まず一か所に集めて全体量を把握し、必要な数のみ残すのがポイントです。
3. よく使うモノを出し入れしやすく収納する
整理が済んだら、普段よく使うモノを出し入れしやすい位置に収納していきます。実際に使う本人が出し入れしやすいよう、動作の確認をしながら配置をすると安心。なかには長く使い慣れた収納場所が変わってしまうことに不安を感じる方もいます。コミュニケーションを取りながら進めて、時には使いやすさよりも慣れている置き場所を優先してもOKです。
「食器やカトラリー・タオル・布団など、子の帰省や来客時専用のアイテム」が大量にある、というのも実家の片付けではあるあるです。帰省や来客の頻度が少ないのであれば、普段使いのモノとは分けて収納してもOKです。
4. 手放し方をサポートする
片付けが終わった後も「残された不用品の処理」という作業が残っています。仕分け作業や収納はできても、この後の「不用品の手放し」を憂鬱に感じる方も多いはず。「ゴミを分別して一か所にまとめる」「回収日を一緒に確認する」「粗大ごみの予約をする」など、なるべくスムーズに手放せる状態までサポートをしておくと安心。まだ使えるモノを捨てるのはもったいない、と感じる場合には、捨てる以外の手放し方(回収ボックス、寄付、売却など)もあります。インターネットで気軽に利用できるサービスもありますが、親世代にはハードルが高い場合も。無理のない手放し方を選ぶことも賢い選択です。