意外と簡単!無垢材のダイニングテーブルのお手入れ方法

無垢材と聞くと素敵!でも高価そう!そして手入れが大変そう!というイメージが多いようです。あなたはどう感じていますか?

インテリアショップで、お客様に無垢材の良さをご説明すると、目を輝かせる方が多いのですが、デメリットを説明をすると「それでも買います!」という方はほとんどいなくなります。それほど無垢材は手入れが大変という先入観の方が勝っているのかもしれません。

無垢材の家具は敬遠しがちですが、住宅の床材には実は無垢材が増えてきているのをご存知ですか?ワックスのツルツル感よりナチュラル感を好まれる方が以前より増えてきたのを感じるこの頃です。

さて、今日はその敬遠しがちだった無垢材をもう一度見直し、近年需要が高まってきている理由を知っていただけたらと思います。

過去に流行ったテーブル素材

バブル時期は鏡面仕上げや大理石などのツヤツヤ、テカテカとした素材のものがとても好まれていました。

支持された理由の一つとしてはあるだけでゴージャスな感じがするからです。当時は無垢材のテーブルはむしろほんの一握りで、人気のある住宅やインテリア空間に合わないような存在でした。

今では大理石のテーブルを探す方が難しいと感じるほど見かけなくなりましたね。

家具の素材と作りを知っていますか?

大きく分けると以下の素材になります。

  1.  無垢材=原木を切りだし、そのまま板状にカットしたもの。無垢のままの木です。
  2.  集成材=字の通り、ブロックにした木材を継ぎ合わせて1枚(1本)にしたものです。
  3.  化粧材=ベースの素材(主に合板や集成材)の表面に別の板を貼って加工したものです。その中でも、天然の木をスライスし薄い板を貼っているものを「突き板」、印刷されたメラミン樹脂やオレフィンシートを貼ったものを「樹脂化粧合板」といいます。

このようにすべて1枚の木から作られるのは無垢材だけで、他は化粧や加工をして木のように見たてているのです。

加工、化粧板やシートを貼っている分、木のソリがなかったり水分に強いなど、無垢材じゃないものにもメリットがあります。そのメリットゆえに子供が小さかったり、ペットを飼っているお宅などはむしろ無垢材でなくこちらの素材の方が傷を気にせず使いやすいことは確かです。

無垢材の人気の木とは?

こちらは無垢材の銘木と言われるウォールナット木材です。銘木とは主にウォールナット、チーク、マホガニーの3つがよく言われます。特にチークとマホガニーは伐採が規制されているため、入手が難しくその分高価で、なかなか手に入りません。

最近は無垢材の入手が難しくなった分、貴重になってきたのと同時に価値も見直されています。高価なコストを少しでも下げる工夫として、天板だけが無垢材で足は違う素材のテーブルを仕立てることも考えられ、デザイン面でも支持されるようになりました。

無垢の魅力は?

なんといっても木は同じもののない、唯一無二の存在です。その木を切り落として作る家具は世界に一つしかないという醍醐味があります。

同じ木でも木目の出方はそれぞれで、自分が購入する無垢材はまさに出会うべくして出会った木目と言えます。使い込めば使い込むほど艶が増し、風合いや味わい、人に寄り添うように年季がでる一生ものの家具と言われるロマンがそこにあります。

無垢材のデメリットは?

無垢材のデメリットとして一番にあげるのは何と言っても水や油、熱による輪ジミではないでしょうか。一度輪ジミができてしまうと表面の手入れでは落とすことはできません。

また木の毛羽立ち、亀裂なども気になる要因です。

特に亀裂はきちんとした構造で作られていないと、接続部分から亀裂、ビス部分から割れなどが生じます。無垢材を加工する前の木の状態(木そのものが良い状態のものなのかにもよる)や乾燥がきちんとされているのかなど、製造過程での木の環境をきちんと配慮されているかによって亀裂などは大きく現れます。

また置いてある場所でどんどん日に焼け、乾燥していくのも無垢材の特性です。つまりメンテナンスが必要不可欠ということですね。

手を加えた分だけ綺麗になる

それではメリットは何でしょう?一言で言えば手入れをすればするほど長持ちし、美しくなると言うことにつきます。大袈裟に聞こえますがこれは先ほど「人に寄り添う家具」と言った根拠でもあります。

例えば輪ジミができて諦めてしまうのではなく、専門業者に表面を削って貰えば、輪ジミが無くなり真新しい無垢肌に蘇ります。

深く大きな傷でなければ同様に消すことができます。まるで人の肌のように生まれ変わることができるのですね。毛羽立ちは細かなサンドペーパーをかけると柔らかい手触りになりますし、日に焼けた色味もやや薄くすることが可能です。

そのサンドペーパーを掛けたあとは植物性のオイルを布で軽く塗布することをおすすめします。すっと木肌に吸い込み、サンドペーパーを掛けた無防備な木肌を保護してくれます。

サンドペーパーは汚れ落としのために、オイルは保湿のためにと考えれば、お肌のメンテナンスと同じことだとわかります。お肌は毎日のことですが、無垢材は月に1、2度するだけでよいのですから思ったほどの手間にはならないのではないでしょうか?

またこのように家具として生まれ変わった無垢材は山で育つよりもずっと長生きすると言われています。私たちの手入れ次第でその無垢材の寿命を延ばすことができるなんてとても素敵なことではないでしょうか。

いかがでしたか?お手入れが大変!というイメージですが、実はそれほど難しいことでは無いと感じていただけたでしょうか。

サンドペーパーや塗布が不安の場合は家具のリペアをしているところでメンテナンスをしてくれるお店もあるので、無垢材の家具を購入されるときはかかりつけのお店も探しておくと安心ですね。

まるで人と変わらないようなメンテナンスが必要な無垢材の家具ですが、その分使う人に寄り添い、共に変化するという最大の魅力があります。もし、新しいテーブルなど家具を新調する機会があれば、大変そうだと敬遠せず、ぜひ無垢材のアイテムも検討してみてくださいね。

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