ポジャギ(チョガッポ)という美しい布をご存知でしょうか。韓国に古くから伝わる、物を包む風呂敷のような布のことを言います。「福を包む、福を呼ぶ」とされているポジャギは、嫁入り道具や息子の嫁に渡すなどして代々譲り継がれていました。そのパッチワークの美しさから「布のステンドグラス」と呼ばれることもあり、日本でもインテリアとしての人気が高まっています。
そんなポジャギのインテリアとしての使い方を3つご紹介します。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
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カーテンとして使う。
よくある使い方として挙げられるのが、カーテンの代わりとして窓際に飾る方法。透け感の美しさが特徴的なものが多く、陽の光の変化で見えかたが変わるので、ポジャギの美しさを存分に味わうことができます。また、風に揺れる姿にも癒されます。これまで使っていた2倍ヒダのカーテンもアイボリーの似た色味でしたが、よりラフで柔らかい、すっきりした印象になりました。
遮光性はないので、外からの視線が気にならない窓に設置するのがベター。元々の用途が違うのでカーテンのように窓のサイズとぴったりのものを見つけるのは難しいですが、掃き出し窓より腰窓の方がバランスのとれるものが多いです。ポジャギは麻などの天然素材で作られていることが多く、観葉植物との相性もとても良いですね。
真鍮のカーテンレールに100均のカーテンクリップで取り付けています。
部屋の間仕切りとして使う。
大きめサイズのポジャギの場合、部屋の中を柔らかく区切る使い方も。例えばリビングと和室、キッチンとパントリーなど、最近では扉をつけない、もしくは開けっ放しにしているお家も多いですよね。そんなときに布で柔らかく区切ってあげると、ゾーニングと言って部屋の中の役割を視覚的に分けることができ、空間に適度なメリハリが生まれます。
試しにキッチンカウンターの上に取り付けてみた画像です。ポジャギを前後から楽しむことができ、横を通るたびに揺れる姿も暮らしを豊かにしてくれそうです。設置する際は、動線の邪魔にならないように気をつけて。
タペストリーとして使う。
シンプルに壁に飾る方法。色はアイボリー調のものが多いので、部屋のインテリアにも馴染みやすいのが特徴です。
実際にやってみると、ポジャギの魅力である透け感を楽しむことができないので少しもったいない印象。サイズの小さいものを、照明や観葉植物など他のインテリアアイテムと組み合わせると良いかもしれません。
ヴィンテージとハンドメイド。
決して派手さはないけれど、インテリアに柔らかさを感じさせてくれるポジャギ。特にヴィンテージのポジャギは経年による質感があり、お部屋の雰囲気を高めてくれます。よく見るとひと針ひと針丁寧に手縫いされていて、手仕事ならではの温かさを感じます。
また、近年日本でもハンドメイドする方が少しずつ増えているようで、ネットショップなどでの取り扱いも見かけます。ヴィンテージのものよりは手に取りやすい価格設定になっているので、お気に入りを見つけてみるのも良いかもしれません。