
こんにちは!整理収納アドバイザーのすぎたともみです。皆さんのお家では、災害用の備蓄品はどのように選んでいますか?水や食料、生活用品など様々なアイテムを備えておくことはとても大切なことですが、何をどのくらい持つか、どんなアイテムを選ぶかという点で迷ってしまうこともあります。今回は、防災備蓄の中でも重要な「非常時の簡易トイレ」について、我が家の持ち方をご紹介します。
簡易トイレはどのくらい必要?
家族4人分の場合は?

私たちの暮らしに無くてはならないトイレは、災害時も例外なく毎日必ず必要になるもの。簡易トイレの備蓄量の目安は一人あたり1日5回を最低3日分、できれば7日分あると安心と言われています。例えば4人家族の場合、「60~140回分」という計算になります。防災用品のコーナーで見かける簡易トイレの多くは、消臭袋や凝固剤がセットになっており、防臭抗菌効果が期待できるため、安心で衛生的。ただし近くのお店で入手しにくく、金額面がネックになることも。また、簡易トイレはたくさん持ち過ぎてしまうとスペースを占領してしまう、だからと言って少なく持つのも不安、そんな悩みもあります。
代用できるアイテムは?

簡易トイレをたくさんは用意しにくい…と考えた時、我が家では使わなくなったおむつやペットシーツを代用品として備蓄することにしました。おむつは乳幼児の子育て中や介護中のご家庭では普段からストックしている方がほとんど。ドラッグストアやコンビニでも手に入ります。ペットのいるご家庭ではペットシーツをご利用ください。こちらもドラッグストアや100均でも入手できます。
例えば、先ほど例にあげた4人家族の場合、最低限必要な60回分は簡易トイレを備蓄し、残り80回分はおむつやペットシーツを、という持ち方もできます。子どもが成長して使わなくなったおむつでももちろんOK。普段のストックを少し多めに持つことで、災害時に役立つ備えが叶います。
ちゃんと吸水できる?

おむつやペットシーツで代用できるとはいえ、ちゃんと吸水できるのかという不安もあるでしょうか。今回、3年前から備蓄していたおむつとペットシーツで実験してみたところ、500mlの水を吸水することができました。(大人の尿は約200~300mlです。)もし尿や便の臭いが気になる場合、例えば専用品の簡易トイレは排便時に使い、排尿だけの時はおむつやペットシーツで、というった使い分けもできます。

また、経年による吸水力の低下が心配な際、開封済のおむつやペットシーツは、密閉できるジッパーバッグなどで保管する、乾燥剤を一緒に入れる、などの工夫をしましょう。
防災用品をなるべく少なく手軽にそろえるポイントは?

しっかり備蓄はしたいけど、なるべく手軽にコストを抑えて持ちたい、そんな時のポイントは2つ。
・今あるものや手に入りやすいモノで代用できないかを考えること
・専用品を持たず、多用途のモノを選ぶこと
非常時の簡易トイレの代用に使えるおむつやペットシーツは、普段からストックしているご家庭では少しストックを多めに持てば済む為、備蓄のハードルが下がります。また、どちらもドラッグストアなどで手軽に購入できるアイテムです。
更に、おむつやペットシーツは、トイレ以外の用途にも活用できます。例えば、災害時の気候に応じて、水を吸わせれば保冷剤に、お湯を吸わせれば湯たんぽにもなるそう。普段の暮らしの中でも、子どもが大量に飲み物をこぼしてしまった時の拭き取りに使ったり、胃腸炎などで嘔吐しやすい時は布団の上に敷いたり、揚げ油の処理などにも使えます。身近なアイテムを利用して、無理なく安心な備蓄を心がけていきましょう。