人生で使うことができて心からうれしいと思えるもの。年々、そんな基準がお買い物のベースになってきました。なかなか気軽に買うことはできないけれど、ものが人生に与えてくれる影響は計り知れません。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
Instagram:@nozomi_kurashi
webサイト:日々柔-hibinew-

家具

この家に引っ越してくるタイミングでずっと憧れていたヴィンテージのアーコールチェアを買いました。長く使って、私が一生を終えたその後も、また誰かに引き継げたらいいな。と思う、そんな美しい椅子です。
調理道具

テフロンのフライパンを昨年卒業し、山田工業所さんの平底中華鍋を愛用しています。6年前に購入した鉄フライパンのタークとストウブ鍋も使用感が劣ることなく活躍中。慣れてしまえば扱いもそこまで難しくなく、テフロンが剥がれてきてモヤモヤすることや、使い捨てる感覚がなくなった気持ちよさが優っています。調理道具が変わるだけで、料理のモチベーションも上げてくれます。
手仕事のうつわ
数年前から少しずつ少しずつ集めているうつわたち。

(画像左)児玉修治さん
マットな質感や存在感が好きで少しずつ集めている兵庫県の作家さん。
(画像右下)3rdceramicsさん
昨年購入した長皿。ジャンル問わず美味しそうに引き立ててくれます。お正月プレートとしても使いやすかったです。
(画像右上)沖澤康平さん
とても透明度が高くて見惚れてしまうワイングラス。うちではワインは飲まないのですが、お茶やビール、ジュースなどなんでも美しく魅せてくれます。アイスやフルーツを入れてデザートカップとしても使えます。

(画像上)井上直之さん
使いやすいサイズ感で、和食が多いので頻繁に登場するうつわ。料理だけでなくフルーツにもぴったりです。
(画像右下)iida woodturningさん
未乾燥の生木から成形をして乾燥させるそうで、乾燥の過程で木自身が歪むため、ひとつひとつ形が違う一点もの。味噌汁はほぼ毎日食卓にあがるので、手に取るたびその美しさにハッとします。
(画像左下)小鹿田焼(坂本創さん)
数年前に旅行で大分の窯元を訪ね(とても素敵な場所でした。)、初めて作家さんのうつわを購入したもの。お茶碗としてほぼ毎日使っています。


作家さんのうつわは割れたり欠けたりしてしまうともちろんショックが大きいですが、(こどもではなく私か夫が洗い物中に割ってしまう率が高いです。)金継ぎすれば愛着が増してまた毎日のように使うことができます。
古道具
昔から大好きな古道具。かごや引き出しなどは単なる収納用品というより相棒のような心強い存在。部屋の雰囲気をぐんと格上げしてくれる子たちです。

カップアンドソーサーも約10年前に古道具屋さんで購入したお気に入りのものです。
もの選びで10年後20年後が変わる。
丁寧に人の手で作られたものや長く受け継がれているもの。少しずつ集まったそんなものたちは、元気玉のように毎日目に見えないエネルギーをくれて暮らしを支えてくれています。今30代の自分が40歳や50歳を迎える頃、さらに元気玉に囲まれていることを想像しながら。目の前のひとつひとつの買い物を丁寧に選びたいと思います。
整理収納アドバイザー 岸上 のぞみ