こんにちは。整理収納アドバイザーの岸上のぞみです。今月のコラムは、インテリアの法則を3回にわたってお届けしていきます。インテリアはよく「センス」と思われがちですが、実は「知識」を実践してみることでたのしめる部分も大きいのです。今回は建築やグラフィック、美容など様々な業界で用いられている「黄金比」について、実際にやってみた画像を交えながらお伝えしていきます。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
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黄金比「1:1.618」とは
デザインにおいて美しい黄金比と言われている1:1.618。なんだか難しく感じるかもしれませんが、実は身の周りにも多く存在する法則です。

ひまわりの種の螺旋や、松ぼっくりのかさ、貝の螺旋など、自然界にこの黄金比はいくつも存在しています。名刺やカードの縦横の対比、アップルやGoogleのロゴ、歴史的建築物や美術品にも用いられているようです。
幅に黄金比を活用する
まずはスペースと飾る雑貨の幅で黄金比を試してみます。
例えばこの棚の幅は約100cm。この幅を÷1.618すると、61.8046・・・。細かいので61.8cmとしましょう。上の画像は、1枚目が雑貨をなんとなく並べたもの。

下が同じ雑貨の幅をおおよそ61.8cmに合わせて配置したものです。比べてみると、下の配置の方がまとまりを感じますね。

高さに黄金比を活用する
次に高さに黄金比を活用してみます。キッチン背面にある飾り棚。棚と棚の間の高さは約25cmです。
クラゲのペーパーウェイトの高さ:飾り棚の間の高さが1:1.618になるように計算します。25cm÷1.618=約15.4cm。本を使ってペーパーウェイトの高さがおおよそ15.4cmになるように調整しています。

こちらのニッチの飾りも、かすみ草の高さとスペース高さがおおよそ1:1.618になるように計算。本やお花は高さを調節しやすいアイテムなので、黄金比にチャレンジする際は取り入れてみてください。

【応用編】三角構成と組み合わせる
先日公開したコラムで取り上げた三角構成の法則。先ほど黄金比を試してみた画像ですが、実は三角構成も用いているので2つの法則をあわせて使っています。

例えばこちらはかすみ草を頂点に、三角構成を。下のリンクからもぜひ参考にしてみてくださいね。
黄金比をお家の中に取り入れてみよう
いかがでしたでしょうか。今あるものでやってみるのはもちろん、これからマイホームやリノベーションを検討している方は、例えばニッチの縦横比を黄金比にしてみるなど、家づくりに反映するのもとってもおすすめです。寸法は厳密に一致しなくても、おおよそ黄金比に近づけるだけで見え方が変わってきます。ぜひスケールと計算機を準備して、実験感覚でやってみてくださいね。