こんにちは、整理収納アドバイザーの岸上のぞみです。今月のコラムは、インテリアの法則を3回にわたってお届けしていきます。インテリアを作り上げていく段階で「統一感」は大事なポイント。しかし統一感を意識しすぎると、「物足りなさ」を感じることもよくあります。そこでカギとなってくるのが「フォーカルポイント」。今回はフォーカルポイントって何?というところから、その活用の仕方までお伝えしていきます。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
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フォーカルポイントとは?
フォーカルポイントとは、簡単に言うと「目を引く場所」。特にその部屋に最初に足を踏み入れたときに目がいく場所は、インテリアの印象を決めると言っても過言ではありません。ここで部屋のドアを開けた時の様子を2つ見比べてみます。
上の画像はシンプルな印象ですが、デザイン性のある椅子や引き出し、時計、吊るしている植物など、目のやり場が分散してしまい、フォーカルポイントが曖昧です。下の画像は第一印象として正面の棚上に視線がいくようにフォーカルポイントがつくられています。玄関のドアを開けて家に入る時や廊下からリビングに入る時、どこがフォーカルポイントになるのか、まずはお家の中を歩いて探してみましょう。
フォーカルポイントをつくるのはなぜ?
フォーカルポイントがしっかり目を引く場所になっていると、こんな効果があります。
- 部屋にメリハリを生むことができ、物足りなさを改善できる。
- フォーカルポイント以外の場所の印象をやわらげる効果があり、雑多な印象を軽減する。
- 入口の対角線上にフォーカルポイントを作れば、奥行きを感じることで部屋が広く見える。
わが家のLDKでは、入口正面の壁面棚がフォーカルポイントにあたります。間取り上、おもちゃや大きめのテレビを死角に配置することが難しいので、そこが目立たないよう、フォーカルポイントで印象をやわらげています。
フォーカルポイントのつくり方
まずは目がいく場所の棚やニッチ等に花や植物、お気に入りの雑貨等、自分が見せたいものを飾ってみましょう。置いて飾るスペースがない場合、アートやミラー、植物などを壁面に吊るして飾るのも良いですね。飾り方がいまいち分からないという方は、先日公開したこちらの2つのインテリアの法則コラムを参考にしてみてくださいね。
部屋の色味を落ち着いた色に統一している方も多いかと思いますが、このとき、アクセントとなるような色のものや、大きめの植物やアートなどを配置すると、メリハリのついた印象に変わってくるのでおすすめです。
レイアウトが自由にできるような間取りであれば、対角線上に大きめの植物や、アクセントになるようなデザインのフロアライトを配置し、広く見せるために「視線を誘導する」という技も効果的です。
お家にフォーカルポイントを取り入れてみよう
いかがでしたでしょうか。あまりむずかしく考えず、まずは部屋のあちこちに飾っていたものを見せたい場所に持ってくるだけでも、「なんとなく」のインテリアからステップアップすることができます。実際に部屋の出入りなどをしてみて、自分の視線を意識しながら試してみてくださいね。