こんにちは。整理収納アドバイザー・ルームスタイリストプロの 岸上のぞみ です。小さな土地の3階建て2階リビングのお家で、夫と私と息子の3人で暮らしています。
リビングやパントリー、洗面室などでよく見かける可動棚収納。最近では作り付けで入居時から設置されていることも増えています。
棚板の位置を調節できたり、棚の数を減らしたり増やしたりと、それぞれの暮らしに合わせて変えられるのが良いところ。一方で「何をどう収納すればいいか分からない!」といった声も。
今回はそんな可動棚の収納のコツを、わが家の実例も交えてご紹介します。
収納のコツ1 高さで収納の使いやすさは決まる。
使う場所の近くに収めることは収納の鉄則ですが、「高さ」もとっても大事なポイント。一般的には目線の高さから腰のあたりまでが最も使いやすいと言われています。毎日使うモノは屈んだり背伸びしたりしなくても届くこの高さに収納するのがおすすめです。
身長や疾患などによって異なりますが、一般的には中段→下段→上段が使いやすい順番なので、使う頻度をそれに合わせること。
ご家族の身長や、ライフスタイル(乳幼児に触られたくないモノは上段に置く。など)に合わせて棚板の高さを調整することで、使い勝手はグンと良くなります。
また、高さと収納用品の相性も、確認しておきたいポイント。例えば、引き出し収納を目線より上に持ってきたり、上段に重量の重い収納を使ったりすると、ストレスのかかる収納になってしまうので注意が必要です。
収納のコツ2 1つのジャンルに1つの収納。
ペンやハサミなどの文房具、電池や印鑑など、リビング周辺に置いておきたい細かいモノたち。いろんなモノが混ざってしまいやすく、いざ使う時にどこにあるか分からない!なんてこと、よくありますよね。
これを防ぐには、ジャンルごとに決まった居場所をつくってあげることが大切です。
わが家が使っているのは、無印良品のポリプロピレン小物収納ボックス6段。ペン類は種類ごと、他は用途ごとに、切るグループ(はさみ、カッター)、貼るグループ(テープ、のり)などでジャンルごとに居場所が決まっています。
収納のコツ3 ラベルで「どこにあるの?」と聞かれない仕組みづくり
収納場所を決めてからしばらく使ってみて、使いにくさを感じなければ、ラベルを貼ってみましょう。マスキングテープに手書きでもOKです。まだ文字の読めない小さな子どもの使うモノは、イラストや写真にしても良いですね。家族に「あれ、どこにあるの?」と聞かれることが無くなり、ママのストレスがひとつ軽減します。
収納のコツ4 余白をつくることで気持ちにもゆとりを。
棚板があると、「収納を全て埋めよう」という感覚になる方もいらっしゃるかもしれません。
リビング収納に限らず、収納に余白をつくることは、生活スタイルが変わったり、もらいものなど不意に家にモノが入ってきたとき、収納場所に困らず気持ちのゆとりに繋がります。
収納用品の中も、ところどころに余白があります。
急いでいる時など、どこに入れようか迷ったモノには、「とりあえず」の収納場所を。収納はきっちりしすぎると生活の変化に対応しにくくなるのも事実。余白で「抜け」をつくることは、面倒くさがりな自分自身の助けになっています。
収納のコツ5 誰かの暮らしと比べない。
家族が集まるリビングだからこそ、置いておきたいモノも多く、収納に困っている方も多いようです。ですが「どこに何を、どう収納する?」という質問に正解はありません。お家の間取りも違えば、家族構成や生活スタイル、持っているモノ、行動、それぞれ全て違うからです。
誰が、どこで、何を、どのくらいの頻度で使うのか。自分が管理できる量はどのくらいなのか。モノを持ったときや使おうとするときにどんな気持ちになるのか。お片づけの本質は、自問自答を繰り返すことから始まります。
収納用品を揃えることやきれいに見せることよりも、もっと大事なのは、そこに暮らす人。誰かの暮らしと比べず、自分の暮らしを見つめることが、1番のコツかもしれません。