戸建てのお家でよく見かける階段下収納。高さに勾配があることなどから、他の収納スペースと比べて使いづらいという声もよく聞きます。今回はわが家の階段下収納の見直しをベースに狭い階段下収納の使い方をお伝えしていきます。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
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ライフスタイルに合わせて変化する収納
玄関から入ってすぐの廊下沿いにある階段下収納。床の幅が約110cm、奥行きは約80cmです。息子が赤ちゃんの頃はオムツのストックや掃除用具などを収納していましたが、近頃は雑多な物置状態で見て見ぬふりをしていた場所。
息子が乳幼児期から少年期に変化しつつあるため、赤ちゃんの頃に使っていたものを徐々に整理し、外とのアクセスがしやすいこの場所を整えて今年始めたキャンプ用品を収納することにしました。
空っぽにするのはたったの3分
まずは元々入っていたものを全部出すところから。出す作業自体は3分ほどで完了。そこからいるもの、いらないもの、別の部屋へ移動するものなどに分けていきます。
空間を区切って使いやすさと使う頻度をひもづける
元々奥の壁につける形で使っていた無印良品のパルプボードボックス キャスター付。これを勾配のある壁面側に移動させました。前後のみに区切っていた空間を、さらに左右にも区切ることでスペースを有効活用する作戦です。
扉をあけてすぐ手前は使いやすいので、アウトドア用品の中でも細々したものを無印良品のステンレスワイヤーバスケットとポロプロピレン頑丈収納ボックス大にまとめています。
奥の方はテントやインフレーターマットなどの大物を立てて収納することで、扉をあけた時に後方まで何が収納されているのか見えるように。
ボックスやテント類はキャスター付きの収納用品にまとめると出し入れしやすいのですが、床に建具の段差があることや、サイズの兼ね合いからうちでは不採用に。
日頃使う掃除用具はパルプボードボックスの一番取り出しやすい場所へ。奥側はとても使いづらい場所になります。棚板を動かし上段を広くして加湿器とサーキュレーターをシーズンごとに保管する場所に。下の段は一番使いづらいため、思い切って何も入れていません。
勾配壁面も収納に
限られたスペースを有効活用するために、パルプボードボックスの上の空間を活用できないかと考えました。家にあったフックと、ダイソーのゴムバンドでストッパーを作り、アウトドアチェアを勾配に沿って収納することができました。
テントなどを置いている後方にサイズの小さいチェアが混ざって埋もれることもなく、出し入れも簡単です。ゴムバンドは強度を出すため3重にしていますが、あまり重いものや長さが長すぎるものを収納するのには向いていないので注意が必要です。また、ネジ留めをする際には、壁の内側に柱や下地が入っているか確認を。薄いものを収納するならつっぱり棒でも。
階段下収納を使いこなそう
階段下収納は使いづらい形状の反面、よく使う動線上にあることが多いもの。うまく使うことできれば暮らしもスムーズになります。
高さがある左側の壁面にフック等を付けるとさらに収納量アップすることができます。もしも私がこれから新築やリノベーションで廊下収納をつくるなら、収納と廊下の間の床はフラットにして、扉はつけずにカーテンのようにファブリックで目隠しをするのが使いやすいだろうなぁと思います。雑多になりがちな階段下収納、ライフスタイルに合わせて整えてみてくださいね。
整理収納アドバイザー 岸上 のぞみ