知ってる?ファミクロを作る人が増えているワケ。メリット&デメリットをチェック

家族の洋服や荷物を一か所にまとめて収納できるファミリークローゼット。最近、家づくりで取り入れる方が増えています。2018年に完成したわが家も、約4.4畳のファミリークローゼットを採用。住んで5年目になりますが、使い勝手の良さを毎日実感中です。

とても便利なファミリークローゼットなんですが、「流行ってるみたいだから」という理由で作ってしまうと、「ただの広めの物置き部屋」になってしまうという落とし穴も。後悔しないファミリークローゼットを作るために、今回はその特徴と、メリット&デメリットをお伝えします。

キーコン 住宅収納スペシャリスト
夫と息子2人の4人で、収納にちょっとこだわった一軒家に暮らしています。収納や動線が暮らしやすさにつながることを実感して、家づくり情報の発信を始めたインスタグラムアカウントKEACON HOMEは、現在4万人を超える方にフォローして頂いています。整理収納アドバイザー1級
Instagram: @keaconhome

ファミリークローゼットって?
普通のクローゼットと何が違う?

ファミリークローゼットに決まった定義はありませんが、「個室に取り付けられた個人専用の収納スペース」というこれまでのクローゼットに対して、「家族の共有スペースからアクセスできる大きめの収納スペース」といったイメージの収納。わが家の場合は、衣類だけではなく身支度に関するものや、LDKで使う家族共有のものなども、ファミリークローゼットに収納しています。

従来の各部屋備え付けのクローゼットは、持ち物を個人で管理するのでプライバシーを尊重できるというメリットがある半面、子どものうちは親の手が必要になったり、普段過ごすリビングから離れているのであまり使われずに物置きになってしまうなんてことも。

ファミリークローゼット
2階の寝室にあるクローゼット

使う場所に収納場所を作るのは、お片付けの基本。個室で過ごす時間が長い人には、個室のクローゼットがあっているのですが、リビングで過ごす時間が長い家庭にはファミリークローゼットのような収納スペースの方が、整理収納の視点からも実は使いやすい収納なんですよね。

メリットは家事や暮らしが楽になること

【メリット1】
収納場所がまとまって、物の管理が簡単に

家族の洋服や荷物を一か所にまとめることで、管理がしやすくなるのがファミリークローゼットの大きな魅力。畳んだ洗濯物を、個人の部屋に運ぶ手間がなくなり、季節の変わり目には家族分の衣替えををまとめておこなえます。また、洗面室や脱衣室と隣接して作ればお風呂のときのパジャマの準備や、朝の身支度も少ない移動で済ませられます。

ファミリークローゼット

【メリット2】
動線が良くなり、生活がほぼ1フロアで完結

LDKと同じフロアに作っておけば、朝起きてからの食事・洗面・化粧・着替えなどの一連の動作が、階段の昇り降りなしで可能に。わが家のファミリークローゼットも、LDKと同じ1階に作ったので、寝るとき以外の生活はほぼ1フロアで完結。ほぼ平屋のような暮らしが可能になりました。階段の昇り降りが少ないのは、将来のことを考えてもすごくよかったと感じています。

【メリット3】
リビングの収納不足を解消

子ども部屋や夫婦の寝室、それぞれにクローゼットはあるんだけど、気が付いたらリビングは家族みんなの荷物でいっぱい‥という経験は、ありませんか?

家族が多くの時間を過ごすリビングですが、収納が少ないことがほとんど。リビングに隣接したファミリークローゼットがあれば、リビングに集まってくる家族の荷物も、スッキリ収納することが可能です。わが家も、子どものランドセルや教科書、大人のバッグや仕事の道具など、個人用のロッカーのような場所を作り、リビングがごちゃごちゃするのを防いでいます。

ファミリークローゼット

ファミリークローゼットにはデメリットも

【デメリット1】
他の部屋が狭くなってしまう

水回りやLDKと同じフロアにすることを優先すると、その分LDKが狭くなってしまうといのが結構大きなデメリット。主役はやっぱり家族がすごす空間。収納を優先しすぎて家族の居心地が悪くなってしまうのでは、本末転倒です。1階の貴重なスペースを、どこまで収納にスペースに充てるか、わが家も間取りづくりのときにとても悩みました。

【デメリット2】
子どもが成長したら使わなくなる可能性も

子どものタイプや性別にもよりますが、思春期になったとき、家族と同じ場所で着替えるのを嫌がることがあるかもしれません。子どもが使わなくなったスペースは、家族共有のものを置けばいいので、持て余すことはないと思っていますが、そんな時に備えて子どもの個室にも荷物を置けるスペースを作っておくと安心だと思います。

ファミリークローゼットを嫌がることも考えて、子ども部屋に作ったクローゼット

【デメリット3】
しっかり計画しないと中途半端な物置きに

ファミリークローゼットの収納スペース。置きたいものや収納スペースを考えておかないと、入りきれない荷物のために結局個人のクローゼットと行き来するなんてことに。中で着替えることを考えている場合は、通路を広くとるなどの工夫も必要です。ファミリークローゼット内に置きたいもの、ファミリークローゼットで何をするかは、間取りを考える時点でしっかりイメージしておくことが成功のカギになります。

いかがだったでしょうか。メリット、デメリットの両方を知って、使いやすいファミリークローゼットを計画してみてくださいね。

WRITER – KEACON

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