こんにちは。整理収納アドバイザー、ルームスタイリストプロの 岸上 のぞみ です。3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。
子どもの成長とともに増えるおもちゃや作品。自分で片づけられる子どもになってほしい。散らかる一方のおもちゃをなんとかしたい。コロナ禍でおうち時間が増えたり、夏休みや冬休みなどの長期休暇の期間は特にそんなお母さんたちの声も多いようです。
親の期待を押し付けるのではなく、子どもが自発的に片づけられるようになることで、生きる力を育む。子どもと一緒にお片づけをする上で、親が意識したいポイントについてお話ししていきます。
子どもが片づけられない理由
子どもが片づけない理由は主に3つ。
- 「片づけは不快なこと」と認識している
- 遊びなど違うことに夢中になっていて片づけに意識が向いていない
- おもちゃの量が多すぎる・収納方法など、子どもにとっての難易度が高すぎる
この3つに対してどう対応していくのか、順に見ていきましょう。
ポイント1. 片づけができるようになるには「快」が大事
人間には生まれつき備わっている判断基準があります。それが快と不快。脳のシステムには、海馬で記憶を一時保管→前頭前野で情報の整理→その情報をラベリングして大脳へ長期保管という流れがあります。その際、好きな情報(=快)は海馬を通過しやすく、嫌いな情報(=不快)は海馬を通過しにくいため、自分の好きな情報がより多く大脳へ保存されます。
まずは「片づいた状態=気持ちいい」と認識すること。そのためには子どもと一緒に片づけた後「すっきりしたね」「きれいになって気持ちいいね」などの声かけをしていきます。
また、「早く片づけなさい!」等と怒られることが続けば、子どもは「片づけ=不快」と認識します。片づけた後の状態を気持ちいいと認識すると同時に、片づける行為そのものを快と感じるようなアプローチが大切です。
ポイント2. 片づけを親子の遊びにする
片づける行為そのものを快と感じるには「遊び」の要素を取り入れるのがオススメ。これは片づけに意識を向けるという点でも有効です。
- 子どもの好きな音楽をかけて、曲が終わるまでに片づける
- 親子でどっちがはやく片づけられるか競争
- 収納ボックスへ戻す際に遊びながら戻す
など、ゲーム感覚でやってみるとスムーズに片づけられることも。もちろん、子どもの性格やタイミングによってどんなアプローチが有効かは変わってきますし、何をやってもダメという日もあるのが子育て。それでもダメならタイミングを改めるというのも案外大事なポイントです。
ポイント3. 片づけのハードルを下げる
せっかく子どもが片づけようとしていても、収納が開けづらかったり、そもそもおもちゃの定位置が決まっていなければ片づけようがありません。せっかくの自発的な行動もそこでストップしてしまい、意欲も低下してしまいます。子どもとの片づけのハードルを下げる方法については、過去記事「小さな子どもが一人でできる、お片付けのハードルを下げる方法」を参考にしてみてください。
親子のお片づけで大事なこと。
今回はおもちゃ等を決まった場所に戻す、という日常のお片づけについてお話ししました。
子どもは親の感情を敏感に感じとります。そして「楽しい」と感じることに対しては、目を見張るほどの行動力があります。まずは親である私たちが片づけを楽しむ姿を見せることが、子どもにも影響することは間違いなさそうです。
「そうは言っても片づけが苦手・・・。」という方は「理想の暮らしを叶える、片づけが好きになるためにやってほしい2つのこと」をぜひ読んでみてくださいね。