部屋の片づけで不要なものを手放してすっきりしても、ものの買い方がそのままだと高い確率でリバウンドしてしまいます。今回は片づけと切っても切れない買い物の仕方についてお伝えしていきます。
- 岸上 のぞみ 整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト
- 3階建て2階リビングの建売のお家で、夫と息子と私の3人、時々保護猫と暮らしています。ノウハウだけでなく、自分の心の声や感覚に気づき行動することを大切にしたお片づけレッスンなどを開催。
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1. 購入前に定位置を決めておく
買ったものを家に持って帰ってきて、置き場所がないからとりあえずカウンターの上や床に置きっぱなし。なんて経験ありませんか?

欲しいものを検討している段階で、どこに置くのかを考え、先にスペースを作ってあげると購入後がノンストレス。特にサイズの大きなものは事前に確認しておかないと生活スペースを圧迫しかねません。
2. セールなどの販売促進に惑わされない。
世の中の多くのものは、「どうしたらよりたくさん売れるか」ということが考えられ、あの手この手で購買意欲を刺激してきます。例えば商品のディスプレイや陳列、限定品、セールやフェア、売り切れ→再販など、すべてに「買ってもらう」という意図があり、「自分の生活に本当に必要かどうか。」は買い手側が判断するしかありません。

日用品などは消耗品だからと安くなっているタイミングで買い溜めする方も多いのですが、数が多すぎると部屋が散らかり、購入したことを忘れ、また安売りのタイミングで同じものを買ってしまうというサイクルに陥りがち。自分の家族にとって適正な在庫数がいくつなのか確認できていると、販売促進に惑わされることが少なくなります。

3. ミクロとマクロ、2つの視点をもつ。
✔︎「これ素敵!」と衝動買いしたインテリアが、自分の家に飾ってみてると「あれ?なんか微妙…」
✔︎「かわいい!」と買った洋服が、いざ自分が着てみると似合わない…
こういった買い物での失敗、誰しもが経験したことあるのではないでしょうか。目の前のものだけを見て購入してしまうと起こりがちな事例です。

インテリア用品を買う時は自分の部屋との相性を確認、洋服を買うときは試着するなど、ミクロとマクロ、2つの視点を取り入れると失敗を減らすことができます。外出先でも確認できるよう、部屋の全体写真や日頃のコーディネートを撮影しておくのがおすすめです。
4. 手放すときのことを考えて購入する。
例えば整髪料や消臭剤など、缶のスプレータイプだと、手放すのに困ることがあります。捨てる際に缶に穴をあけるどうかは自治体によって変わってきますが、どちらにしても中身を使い切って捨てるのが基本。使い切るまで捨てられないので、安易に買わないように気をつけています。ライターなどガスの入っているものも同様です。

また、季節家電など大きさのあるものを買うときは、出来るだけコンパクトになるものを選ぶことで、将来使用できなくなったときの粗大ゴミを減らすことにも繋がります。手放すときのことを考えると、「そもそも必要か?」と立ち止まって考えるきっかけにもなります。
買い物の仕方で部屋は片づく。
大量消費も減らせる。
いかがでしたでしょうか。片づけと聞くとものを減らすことに意識がいきがちですが、実は買い物の仕方も部屋が散らかる大きな要因です。逆を言うと、買い物の仕方が変われば、部屋の景色も変わってきます。

ものを買うことは悪いことではないですし、100%失敗しないようにするのは難しいですが、今回お伝えした4つに少し意識を向けていただけると、むやみにものが増えず、暮らしが楽になっていきます。さらにひとりひとりが適切な買い物を意識していくことで、大量生産大量消費といった大きな問題へのアプローチにも繋がっていくのではないでしょうか。