こんにちは!整理収納アドバイザーのすぎたともみです。前回、本の整理の記事を書かせて頂きました。今回はその続編として、整理がお済みの方向けに収納方法のポイントをお伝えします。
1.読む頻度とシーンに合った置き場所を決める
本の定位置を決める時のポイントは、読む頻度と読むシーン。頻繁に読む本は、それを読む場所の近くに置きましょう。一方、年に数回手に取るかどうかといった本は少し離れた位置でもかまいません。まずは普段よく手に取るモノを優先して定位置決めをして下さい。定位置が決まったら、本を置く範囲もはっきり設定します。決めたエリアからはみ出してきたらまた整理をして範囲内に収める、という習慣を持つことで、使いやすい本棚をキープできます。
・その本は、どこで読む?
普段の暮らしの中で頻繁に読む本は、その本を読む場所の近くに置くと動線がスッキリします。本のジャンルによっては、置く位置を分けた方が良いケースもあります。例えばお料理のレシピ本は、キッチンにある方が献立を決めやすいかもしれませんし、ティータイムにパラパラと眺めたい本は、リビングやダイニングまわりにあるとサッと取れて便利。これから読書の時間を増やしたい人は、ご自身が普段よく座る位置や、目に付きやすい場所に本を置かれると習慣化しやすいかと思います。
・時々眺めたい思い出の本やコレクションなどは?
今は読まなくなったけど、大切な思い出のある本や、コレクションとして保管しておきたい本をお持ちの方はいらっしゃいますか?日常的に手に取るシーンは無いけれど時々じっくり眺めたい、そういった本達は普段の生活シーンから離れた場所に置いてもOK。納戸や押入れなどに定位置を決めます。その際、保管方法には注意が必要です。保管方法は、記事の後半でご紹介していますのでご参考にして下さい。
・ファミリーライブラリーって?
家族みんなの本を一か所に収納するファミリーライブラリーは、数年前から人気があるスタイル。子どもの大好きな絵本や、大人向けの小説や実用書なども、全てまとめてひとつのエリアに集める収納方法です。こうすることで、子どもが大人向けの本から新たな興味を広げたり、大人も子ども向けの本から気づきを得たり、そんな効果も期待されています。みんなで本を共有することで、家族のコミュニケーションはより深まるはず。ファミリーライブラリーは、家族が集まるリビングや、頻繁に通る廊下スペースなどに設置しましょう。
2.本は探す時の基準で並べる
本の定位置が決まった後は、並べ方を設定しましょう。皆さんは本を探す時、どんな思いを持って選びますか?
「この作家さんの小説が読みたい」「この人の考え方に触れたい」というように、著者から探し始める方は、著者別に並べておくと見つけやすくなります。
「今日はミステリーが読みたい」「片付けのモチベーションが上がる本を読もう」というように、本の内容から探し始める方は、ジャンル別にまとめておくとスムーズです。
一般的には本屋さんや図書館のように、物語系は著者別、実用書系はジャンル別が分かりやすいかと思いますが、皆さんそれぞれお手持ちの本の傾向や量を見ながら、自分に合った並べ方を見つけましょう。
3.スッキリ見せて取り出しやすい収納ワザ
最後に、本を収納する時におさえておきたいポイントをご紹介します。
・本は立てるのが基本
本を積み重ねてしまうと、下にある本ほどその重みで歪んでしまったり、ページの引っ付きが起きてしまったりします。大切な本ほど、積み重ねずに立てて保管しましょう。本を立てて収納する際に便利なのが、ブックエンドやブックスタンドです。文庫本やマンガ本など、小さめの書籍にはブックエンドを。絵本や雑誌など、大きめの書籍にはブックスタンドがおすすめです。
・本棚にこだわらない
本の収納と言えば本棚が連想しやすいですが、コンパクトなボックスに収める方法もおすすめ。ファイルボックスや持ち手付きのバッグにまとめておくことで、読むシーンに合わせた場所に置きやすくなります。本の量の増減にも対応しやすい収納方法ですね。
・背表紙の面を揃える
サイズの異なる本を無造作に並べてしまうと、視覚的にもごちゃごちゃして見え、小さな本は奥に埋もれてしまいます。背表紙が揃うように並べてあげると、見た目もスッキリ、タイトルも読みやすい本棚に。小さな一工夫で、本棚の印象が変わります。
・指1本分の余裕は必須
本棚の幅いっぱいにギュっと本を詰め込んでしまうと、取り出しにくくなり、戻す時も一苦労。こうなってしまうと、ついつい片付けが面倒になり、散らかりに繋がります。優先して欲しいのは、たくさん持つことよりも、スムーズに手に取れること、そして、ノンストレスで元の位置に戻せること。特にご高齢の方の住まいや、お子さまが手に取る絵本棚は、動作のしやすさを確認しながら適量を決めましょう。本が増えてきつくなった時が、整理をするタイミングです。
・日光と湿気から守る
本にとっての大敵は日光と湿気。色あせを避けたい本は、直射日光に当たらない配置を。また、本に湿気を含ませてしまうと、虫やカビの発生につながります。年に一度くらいは、パラパラとページをめくって風を通しましょう。読む頻度の少ない本を納戸などで保管する際は、段ボールのような湿気を含みやすい箱は避けて下さい。プラスチックのケースに入れる場合も、ぎゅうぎゅう詰めにせず、乾燥剤を入れておくと安心です。
読書をもっと身近に、もっとワクワクする時間に。
読みたい本をすぐ見つけられる、読み終わった本をサッと片付けられる、そんな収納づくりは、読書をより日常的な楽しみにしてくれます。本がお好きな皆さまのご参考になれば幸いです。